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冬の花火
〜プロローグ〜
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例えば、私に何ができただろう・・・

ふと空を見上げ、そんなことを思う。

空は厚い雲に覆われ灰色に染まっている。
大地は純白の衣を纏い春の訪れを待っている。

深い眠りの中で
じっと、静かに・・・

あれから季節は巡り、またこの季節がやってきた。
あの人に出会った『冬』。

一番好きで・・・
一番嫌いなこの季節が・・・


あの頃の私を思い出す。

朝起きて学校へ行き、役に立つのか立たないのか解らない知識
を詰め込む。

放課後は、クラスメイトとの中身のない会話。
嫌いな先生は誰だとか、好きな男の子は誰だとか、TVの話や
お洒落の話。

そういうのが嫌いというわけでは決してないけれど、何も満た
されないのも事実だった。

家に帰ってからは、何をするでもなく無駄な時間を過ごす。

毎日ただそれの繰り返し。

不満や悩みはそれなりにあるし、やりたいことが無いわけでも
ない。

でも何をするにしても今ひとつ本気にはなれなかった。
さりとて丸っきりの無気力というわけでもない。

死にたいと思うほど辛いこともなければ、生きていたいと思う
ほどの何かもない。

そんなただ死んでいないだけの状態。

私だけが特別じゃない。
それは、きっと誰もが抱えてる問題のはずだから。

藤宮 冬子(ふじみや とうこ)16歳。
12月16日生まれの射手座
血液型 たぶんA型

柊坂高校に在学中
1年F組 出席番号17番

好き食べ物:アンパン
嫌いな食べ物:おくら

好きな色:淡い色全般
嫌いな色:原色

趣味:特になし

それが、あの頃の私の全てだった。


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